開設当初から、世田谷・Lienに通っている88歳女性(認知症、介護拒否)が、吊るし飾り1体を完成させました。
介護拒否から介護保険サービスも使えず、地域で孤立化(閉じこもり)していた女性です。

主介護者である、子育て(養育)と仕事を両立する女性は、
できないことが増えると同時にため息が増え、笑顔が消えていく母(上記88歳女性)の姿に、
働く意欲だけでなく自宅に帰る気持ちさえ失っていました。
やりたい仕事もキャリアも捨て、したくもない転職を繰り返してきたのに、
仕事で疲れて帰宅しても、待っているのは暗い表情の親、いくら整理整頓してもめちゃくちゃになるリビングや台所です。
これでは、やる気も何も失ってしまいます。

Lienに通いはじめてからというもの、この高齢者には笑顔が増えました。
外出を介助する介護福祉士さんや、作品づくりを通じてLienで知り合った地域と方々とのつながりもでき、
「誰にも会わなくていい」「殺させる」「(自分の物を)盗られる」と言っていた高齢者が、
自宅で「お友達ができた」「みんな良くしてくれる」と嬉しそうに話すことが増えました。
リビングや台所に置いてあるものを、暇にまかせて引っ掻き回すことも少なくなり、
整理されたものがわからなくなることも少なくなりました。
自宅でも、Lienで出された「宿題」(作品づくり)に取り組んでいるからでしょうか。
認知症高齢者の介護負担の軽減は、子どもを育てながら働く女性の活力をうみだします。
子育てと仕事を両立しながら親を介護する女性の介護負担の軽減と仕事の継続をめざし、
4月末に開設した世田谷・Lienですが、その成果がようやくでてきたようです。

ちなみに、
この88歳女性と主介護者は、私たち親子です。